化粧品成分情報サイト

ご覧いただきありがとうございます。

化粧品成分情報サイトは、その名のとおり化粧品の成分情報を調べるためのサイトです。

なるべく肌に負担の少ない化粧品を上手に選ぶため、備忘録のつもりで当サイトを作成しました。
同じように肌に悩みを持っている方、脱ケミカルや角質培養などを行っている方のお役に立てれば幸いです。

目次

当サイトをはじめて利用する方へ

当サイトでは、化粧品とその化粧品成分の一覧とともに配合目的や特徴を記載しています。
また、肌に刺激性があり、肌のバリア機能をこわす可能性や注意が必要な成分については色を付けて表示しています。

皮膚の表面には外部からの異物の侵入を食いとめ、皮膚内部の水分の蒸発を防ぐ「バリア機能」があります。
このバリア機能がこわれてしまうと、異物の侵入によって肌トラブルが起きます。
また、保湿できなくなった皮膚は乾燥し、細胞の再生ができなくなってしまったりします。
当サイトは、この肌のバリア機能を守ることをベースにしています。

化粧品は薬事法により、配合しているすべての成分を表示することが義務付けられています。
上から配合量の多い順に、1%未満の成分については順不同で表示されています。
ただし、着色剤については配合量に関係なく、最後にまとめて表示されます。

医薬部外品について

全成分表示にあてはまらないのが、「医薬部外品」に分類される化粧品です。
化粧品は「医薬品医療機器等法」という法律で「化粧品」と「医薬部外品」に分けられており、にきびを防ぐ、美白に効果があるなどの有効成分があるものを「薬用」と表示し、一定の効能効果を表示することが許されています。

厚生労働省より承認を受けて製造が許可されたもので、全成分表示義務や配合量による順番の指定がありません。
ただし、指定成分(人によってアレルギーなどの症状を起こす可能性がある成分)が配合されている場合は、その成分を表示しなくてはなりません。

当サイトの化粧品成分の表示について

当サイトでは、化粧品とその化粧品成分の一覧とともに配合目的や特徴を記載しています。
また、肌に刺激性があり、肌のバリア機能をこわす可能性や、注意が必要な以下の成分については色を付けて表示しています。

注意が必要な化粧品成分

ただし、配合量によって刺激性は変わります。
刺激性の高い成分でも量が少なければダメージは少なく、刺激性の低い成分でも大量に使用すれば肌へのダメージは避けられません。
成分は配合量の多い順に表示されているので、判断基準にしてください。

合成界面活性剤

界面活性剤とは、本来は混ざらない水と油を混ぜ合わせるための成分です。
洗浄、浸透、乳化、分散、帯電防止、殺菌など色々な作用があります。
界面活性剤は水と油の間に存在する界面張力を低下させて水と油を混ぜているのですが、この界面活性作用が強すぎると肌のバリア機能を担う「細胞間脂質(セラミドなど)」を溶かし、バリア機能がこわれてしまいます。

一般的に化学合成された界面活性剤を「合成界面活性剤」といいます。
当サイトでは、原料が石油・天然油脂にかかわらず石けん以外の化学合成された界面活性剤を合成界面活性剤とよびます。

界面活性剤は、4つのタイプに分類されます。刺激の強い順に以下のとおりです。

1.陽イオン界面活性剤(カチオン界面活性剤)高刺激

潤滑、柔軟、殺菌作用に優れており、皮膚への刺激も強めです。
柔軟剤やトリートメントの主成分です。

2.陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)低刺激

洗浄、気泡作用に優れており、シャンプーや石けん、洗剤の主成分です。
洗浄力の強さは種類によって異なります。

3.両性界面活性剤 超低刺激

刺激が低く、ベビーソープの主成分として用いられます。
他の界面活性剤の洗浄力を穏やかにしたり、肌への刺激性を緩和するために使われることもあります。

4.非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)超低刺激

低刺激で乳化、可溶化、洗浄、気泡の作用に優れています。
スキンケア化粧品やメイクアップ化粧品でも使われることが多く、食品添加物として使用されているものもあります。
洗浄力は弱いため洗浄目的で配合する場合には他の界面活性剤と合わせて用いられます。

また、上記以外にシリコーンを疎水基としたシリコーン系界面活性剤があります。
合成ポリマーで後述するとおりシリコーンは安全性が高いといわれていますが、肌が弱い方が使うとトラブルになることがわかっています。

石けんと合成界面活性剤

石けんは、天然由来の油脂を原料につくられる界面活性剤です。陰イオン界面活性剤に分類されます。
石けんは、酸によって界面活性作用を失います。肌は弱酸性なので、皮膚に残りません。
また、天然油脂でできているため微生物により分解されやすく、人と環境にやさしく安全性も高くなっています。
ただし洗浄力は強いので、肌が弱い方には合わない場合があります。

一方、合成界面活性剤は主に石油を原料としてつくられます。
洗い流しても肌に残りやすく、刺激性によっては肌バリアに影響を及ぼす可能性があります。

洗浄力が穏やかなアミノ酸系界面活性剤は、天然油脂から作られている合成界面活性剤です。

一般的に石けんの方が肌に優しいイメージがありますが、石けんでゴシゴシと長時間洗えば皮膚には有害ですし、合成界面活性剤を低濃度で使用すれば害はありません。
また、今まで洗浄力の強いシャンプーや洗顔料などを使っていた方は、乾燥を補うために皮脂が多く出ていたり、強い洗浄力によって皮膚の常在菌が減っていたりするので、 急に洗浄力の弱いものに変えると肌のトラブルが生じたりします。

ほとんどの化粧品が「水」と「油」と「界面活性剤」でできています。
それぞれの濃度や配合の割合で、クレンジングオイルになったり化粧水になったりします。
しかし、残念ながら天然でも合成でも、界面活性剤は肌にとっては「異物」です。
だからこそ、界面活性剤は自分の肌に合ったものを選ぶ必要があります。

合成ポリマー

ポリマーとは、分子をつなぎ合わせて大きな分子にしたもので、高分子ともいいます。

タンパク質やコラーゲン、ヒアルロン酸など、自然由来のポリマーを天然ポリマー
プラスチックや食品ラップ、合成繊維など、人工的に化学合成されたポリマーを合成ポリマーといいます。
シャンプーなどで知られるシリコーン(シリコン)も合成ポリマーの一種です。

肌に悪いイメージの合成ポリマーですが、合成ポリマー自体に毒性はないといわれています。
合成ポリマーは安定性が高く、酸化したり腐敗したりすることもありません。
プラスチックやビニールのイメージがありますが、化粧品に使用される合成ポリマーは液体なので、毛穴を詰まらせたり皮膚呼吸を妨げたりということもないそうです。
コーティング力の強いものは、ウォータープルーフ製品や皮脂崩れ防止製品にも使われます。

安全で問題のなさそうな合成ポリマーですが、肌への密着性が高いので落ちにくく、強めのクレンジングが必要となることがあります。
また、肌がコーティングされた状態が続くことにより肌の常在菌が住みづらくなったり、皮脂の分泌が減ってしまったりするため、使い続けると肌本来の働きが弱くなってしまうことが懸念されます。

※皮脂も肌バリア機能の一つです。外部の刺激から守ったり、内部の水分を保持したり、常在菌のエサになるので肌の健康を維持するのに役立ちます。
ただし、皮脂は時間がたつと酸化して、肌に有害な「過酸化脂質」に変化してしまいます。
過酸化脂質は皮膚を刺激して炎症を起こしてしまいます。過酸化脂質はほとんどがぬるま湯で落ちるので、洗顔時は強い界面活性剤を使用する必要はありません。

合成ポリマーは肌をコーティングしてしっとり感やつるつる感を与え、ツヤやハリが出たようにみせることができますが、肌自体が改善しているわけではないことに注意が必要です。

防腐剤

防腐剤とは、細菌やカビなどの微生物の増殖を抑制し、化粧品の腐敗を防ぐための成分です。
化粧品は開封して使い続けるうちに雑菌が混入し、化粧品が腐ってしまうことがあります。
そのため、化粧品を安心して使い続けるために防腐剤などの保存料が入っています。
しかし、その防腐作用により皮膚の常在菌も減らしてしまいます。

皮膚には数多くの常在菌がすみついていて、この常在菌が皮脂や汗を食べて酸性の物質を代謝しています。
そのおかげで皮膚は弱酸性に保たれ、雑菌やカビなどの侵入から守られています。
しかし、防腐剤を毎日くりかえし肌につけることで常在菌が弱ってしまったり、ふつうなら常在菌で守られているため感染しにくいカビや雑菌がついてしまったりします。

ポジティブリストとネガティブリスト

防腐剤は「ポジティブリスト」によって、使用できる成分とその配合量が厳密に決められています。
ポジティブリストとは、化粧品基準(厚生労働省より出されている化粧品の成分に関する規定)により配合が可能な成分と、その配合制限量をまとめたリストのことです。
防腐剤のほかに紫外線吸収剤タール色素もポジティブリストで定められています。

また、防腐剤、紫外線吸収剤、タール色素以外の配合の禁止・配合の制限を定めたリストを「ネガティブリスト」といいます。

防腐剤フリーなら安全?

「防腐剤フリー」と記載されている化粧品には、ポジティブリストで定められている防腐剤は入っておりません。
しかし、防腐剤の代わりに他の防腐作用のある成分が使われている可能性があります。

日本で売られる化粧品は「未開封で3年以上」品質が保持され、できない場合は消費期限の記載が必須となっています。
「防腐剤フリー」にもかかわらず消費期限がない化粧品は、ポジティブリストにない成分で防腐されています。
中には殺菌剤や精油など、防腐剤より刺激の強い成分で防腐しているものもあります。
また、へちま水など天然の防腐作用があり、防腐剤が必要ない化粧品もあります。

防腐剤の刺激が心配な方は、化粧品を選ぶ際に「消費期限」も参考の一つにしてください。ただし、消費期限や保存方法(開封後は要冷蔵など)は必ず守りましょう。

酸化防止剤

酸化防止剤とは、化粧品の酸化を防ぐための成分です。抗酸化剤ともいいます。
化粧品の成分の中には、酸化すると悪臭が発生したり肌への刺激になってしまうものがあるので、酸化や劣化を防ぐために酸化防止剤が使用されます。

酸化防止剤には、天然成分合成成分があります。

天然成分は、トコフェロール(ビタミンE)やアスコルビン酸(ビタミンC)、カテキン、クロロゲン酸などが挙げられます。
栄養素としても抗酸化作用があるものもあり、摂取することで身体の中からも酸化を予防できます。
※ただし、トコフェロールやアスコルビン酸は天然由来のものと化学合成によって作られるものがありますが、成分表示ではどちらなのかは分かりません。

一方、合成成分でよく化粧品に使用されるBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)やBHA(ブチルヒドロキシアニソール)、没食子酸プロピルなどは旧表示指定成分(※下記参照)なので、これらにアレルギーなどがある方は注意が必要です。

旧表示指定成分

旧表示指定成分とは、「体質によってアレルギーなどの皮膚トラブルを起こす恐れのある成分」です。
化粧品の全成分表示が義務づけられる以前は、この102の表示指定成分を表示する義務がありました。
1980年に指定された成分なので現在では精製が進んで刺激が抑えられたりしている成分もありますが、注意するに越したことはありません。
心配な方は使用前にパッチテストなどを行うようにしましょう。

当サイトでは天然成分や刺激性不明の酸化防止剤については色をつけず、注意が必要な酸化防止剤のみ色をつけて表示しています。

紫外線吸収剤

紫外線吸収剤とは、紫外線を吸収して化学反応を起こし、皮膚への照射量を減らすための成分です。
紫外線吸収剤は化学反応により乾燥しやすく、人によっては刺激になります。
ポジティブリストで使用できる成分とその配合量が厳密に決められています。

日焼け止め(紫外線防止剤)には紫外線吸収剤の他に紫外線散乱剤があります。

紫外線散乱剤

紫外線散乱剤は、紫外線を反射させて皮膚への照射量を減らします。
物理的に紫外線を跳ね返すので、肌への負担はほとんどありません。
ただし、白い粉なので白浮きしやすく、UV効果は吸収剤に劣ります。

日焼け止めはなるべく散乱剤を使いたいところですが、炎天下に長時間いる場合などは注意が必要です。

タール色素

タール色素(法定色素)とは合成着色料の一種で、主に石油から作られています。
ポジティブリストによって、83種類の使用が許可されています。
化粧品の他、食品添加物としても使用されています。

タール色素は肌への色素沈着やシミの原因、アレルギーや発がん性の疑いなどがあり、海外ではタール色素を食品に使用することを禁止している国が多くなっています。
日本でも以前は食品添加物として許可されていたタール色素は24種類ありましたが、発がん性の疑いなどで減り、現在は12種類になっています。
口紅に使用されていることも多いので、できれば天然色素が使われている化粧品を選ぶようにしましょう。

香料

化粧品に使用される香料は、自然界に生息する動植物から採取した天然香料と、人工的に化合物を合成して作られる合成香料があります。

先に記載したとおり化粧品には成分を表示する義務がありますが、香りをつけるために配合された成分については、具体的な成分名の代わりに「香料」とまとめて表示することができます。
そのため、何が香料として使用されているか分かりません

合成香料は化学物質過敏症などの原因となったり、 天然香料は精油で後述するように肌に刺激のある種類もあります。
すべての香料が肌の刺激になるということではありませんが、何が使用されているか分からないという点で当サイトでは注意が必要な成分として色をつけて表示しています。

精油

精油とは、植物から抽出した天然の液体のことで、その植物の特有の香りや機能が凝縮されて含まれています。
化粧品では「香料」と表示されていることもあります。
アロマテラピーでも使用され、その効果・効能には自然治癒力を高めたり、香りによるリラックス効果をもたらせるものもあります。

しかし、アロマに詳しい方はご存じだと思いますが、光毒性(紫外線に当たると皮膚にダメージを与える)のある精油や、ホルモン作用を促すため妊娠中使用してはいけないといわれている精油など、注意が必要な精油もあります。
また、アレルギーに効果があるといわれている精油がある一方、精油自体がアレルギーの原因になる場合もあります。
当サイトでは光毒性があるといわれている精油のみ色をつけて表示していますが、植物の成分はまだ解明されていないことが多く、体質に合わせて選ぶ必要があります。

肌バリアを守りましょう

私は以前、肌荒れにとても悩んでいました。
ニキビがひどく、鏡を見るのが憂鬱でした。ニキビ用の化粧品をいろいろ試すも良くならず、肌は乾燥するばかり。
洗面台は化粧品であふれ、出費ばかりがかさんでいきました。

そんな中、「脱ケミカル」という言葉を知りました。肌バリアをこわす可能性のある化学物質入りの化粧品を使用しないスキンケア方法です。
洗顔後すぐに化粧水をつけないと乾燥でヒリヒリと痛むくらい肌がボロボロな状態だったので、少しずつ化学物質入りの化粧品を減らしていきました。
メイクは石けんで落ちるものを選び、洗顔は石鹸素地100%の固形石けん、化粧水は手作り、保湿は馬油やワセリンを使うようになり、ニキビはいつの間にか消えていました。

1人1人の肌は千差万別です。
何もしなくても肌がきれいな人もいれば、何をしても肌荒れが治らなくて悩んでいる人もいると思います。
「腸活で便秘を治したら肌がきれいになった」
「実は卵にアレルギーがあり、卵を抜くようにしたら肌荒れが治った」
「運動するようになったらニキビが減った」など、肌荒れの原因が化粧品でない場合もたくさんありますし、化粧品の成分に気を付ければ肌荒れが治るとも限りません。
しかし、もし化粧品の成分に興味がある方は、当サイトを参考にしてみてください。